・日本近代文学とその他諸々のことを日々考えております。時々、学生も一緒に考えます。
日本近代文学に関する授業を担当しています。
①「文学A」(共通科目・学問基礎科目)
「変身物語を読む」(平成18・19)
「恋愛小説を解剖する」(平成22・23)
「動物文学をよむ」(平成25)
「戦後文学にとって宗教とは何か」(平成28)
「戦後SF文学論」(平成29)
学生諸君による創作集『アンドロイドはうどん県の夢を見るか?』を編みました。↓
「戦後SF起源論」(平成30)
「「働き者」の文学史」(令和2)
「日本近代文学史における〈表情〉の表現」(令和5)
②「日本近代文学史」
昭和文学を中心に研究しているわたくしですが、この授業では大正時代までしか語っていません。ごめんなさい。「日本近代文学演習Ⅰ」で続きをお話しすることがあります。
③「日本近代文学演習Ⅰ」
短編小説の精読。「解釈の自由が素晴らしい」などという夢の中をさまよう前に、テキストをちゃんと読めるようにするための授業。
文学史研究会編「昭和の短編」(笠間書院)(平成18)
「戦後短編小説再発見1・16」(講談社文芸文庫)(平成19)
「戦後短編小説再発見3」」(講談社文芸文庫)(平成20)
芥川龍之介「芥川龍之介全集」(ちくま文庫)(平成21~26)
夏目漱石「文鳥・夢十夜」(新潮文庫)(平成27~令和2)
太宰治「お伽草子」(新潮文庫)(令和3~)
④「日本近代文学演習Ⅱ」
平成18年から20年までは小説の演習をやっていたのですが、評論の演習に切り替えました。国語教育で「論理」を扱う日が来るという予感がしたからです。悪夢ですが、この予感は当たりそうです。
授業の最初に日本近代の批評文の歴史を語ります。そのあと、学生諸君には批評文に注釈を付けてもらったりしてます。渡邊自身が評論選を編んでテキストとすることがあります。
『日本近代文学評論選』(昭和篇)(平成21・26)
渡邊編『日本近現代評論選』(平成22・23)
『日本近代文学評論選(明治・大正篇)(平成24)
渡邊編『平成サブカルチャー評論選』(平成25)
『小林秀雄全文芸時評』(平成27)
花田清輝「宝島の教訓」(『冒険と日和見』より)(平成28・29)
花田清輝「歴史と想像力」、「綜合的思考」(『冒険と日和見』より)(平成30・令和元)
江藤淳「発射塔」(『読売新聞』コラム)(令和2~5)
「天声人語」大批判(令6~)……予定
⑤「日本近代文学講義」
学生から講義テーマを募り、わたくしが好き放題語るだけの講義。
「坂口安吾と中野重治」(平成18)……堕落と歌
「戦前・戦後の探偵小説を読む――横溝正史を中心に」(平成20)……スケキヨ……
「昭和のモダニズムを研究する」(平成21)……大正ロマンを越えて
「戦中期の〈変身〉と〈少女〉を起点としてロマン主義を解く」(平成22)……解けませんでした
「近代文学における〈回帰〉」(平成23)……物事はすべからく回帰する
「〈動物〉と〈投企〉」(平成24)……君も動物も投企する
「伝統芸能と家族問題」(平成25)……ヤンキーたちは芸能人か家庭人か?
「Das unheimliche の展開」(平成26)……お前はすでに無気味である
「文学者の戦争責任論の神学的特性」(平成27)……神様、我に戦争責任を
「宗教・動物・サブカルチャー」(平成28)……結局アニメソングの分析に……
「走る信仰――スタジオ・ジブリ映画の音楽及び宗教」(平成29)……講義者の演奏によるジブリ音楽の分析あり(失敗)
「歌声と暴力――学生運動と戦後文化」(平成30)……日本の「アイドル文化」大批判
「戦時下における資本主義=文化運動――動画とセクシュアリティ」(平成31)……やわらか人間戦車「桃太郎」
「冷戦下の文化的対立――マンガ・音楽・文学」(令和2)……ソ連趣味対米国趣味、あるいは志村けん
「文化的転換点と批評的言説――サブカルチャーと宗教をめぐって」(令和3)……エヴァンゲリオン大批判
「柳田國男と近代の超克」(令和4)……ご先祖様万々歳
「「近代の超克」と民俗的探偵小説」(令和5)……「近代の超克」論が無視したものを追及するつもりが、時間がなくて単にその他の議論が無視された。
「「推し」と「二次創作」に関する戦時下的起源」(令和6)
⑥「国語科内容学演習」……廃止
隔年でわたくしが担当します。平成25年までは、学生諸君に昭和期以降の文学史について分担して発表をしてもらいました。
しかし飽きたので……
平成26年度は、学生諸君が自分で好きな文学作品を持ち寄り、現場と文科省を無視した指導書を書きました。それを製本したら楽しかったです。勇気のある教員の皆さん、この指導書で文学教育してみませんか。
平成28年度は、大まじめに天下の『朝日新聞』を模倣してつくってみるという悪意の演習。平成28年8月15日の朝刊を予想してつくって見ました。これについては、『香川大学国文研究』(第41号、2016年9月)の「教室から」欄で「未来の新聞を模倣する」と題して考察しました。
平成29年度は、「国語の試験問題を作製する」という超実践的なあれの予定。……と思ったら、制度改革でこの授業はやめになった模様。
⑦「四国の歴史と文化――その2 文化編」(共通科目・主題C)
eラーニングの講義です。
ガイタンス用「レポートに向けて」
「「四国の文化」にむけて」
「黒島傳治と壺井栄におけるプロレタリア文学の側面」
⑧「人間探求のための文学――作品読解のために」(共通科目・主題B)~平30
何人かの先生方と一緒に、「人間探求」とかをしてしまいました……。北村薫・宮部みゆき編『名短篇、さらにあり』(筑摩書房)をつかっていました。
⑨「書物との出会い」(共通科目)
1、「男と女」――「日本近代文学の恋――恋愛・欲望・資本主義」、「「男と女」が描かれた小説を解釈できるか――「羅生門」を中心に」、および後半のディスカッションを担当。(平成28年)
2、「視ることと読むこと」――「爆発譚と変形譚――戦前の死に対する態度について――」、「原子爆弾が落ちたあと――「ゴジラ」と「原爆小景」など――」、及び後半のディスカッションを担当(平成30年)
3、「視ることと読むこと」:「労働と情の関係をめぐって:明治文学を中心に」、「「労働者」の芸術:大正昭和の終わらない「労働」」(令和2)
4、「近代ヨーロッパと現代」:「〈西洋〉=〈近代〉と日本近代文学」、「〈近代の超克〉以降」(令和4・6)
⑩ 主題B科目
「最果タヒ「夜空はいつでも最高密度の青空だ」論」(平成31年)
「谷川俊太郎論」(令和2)
「現代短歌を堪能する――上坂あゆ美「老人ホームで死ぬほどモテたい」(令和6)……予定
⑪「大学入門ゼミ」「教職概論」
何人かの先生方と一緒に、……むむむ。「情報整理の方法」(ノートの取り方?)を担当しました。(平成28年)
⑫「国文学特論Ⅱ」(大学院教育学研究科)……廃止
「戦時下の国策文学」
「純文学のなかの〈子ども〉の発見」
「共同性について」
「近代文学のフロイト受容」
「戦後文学の戦争責任論」
⑬「国文学特別演習Ⅱ」(大学院教育学研究科)……廃止
いままで、様々な評論文、芥川龍之介の小説、宮澤賢治の童話などを扱いました。
現在は、森敦の初期短編を扱っている。
⑭「教職実践演習」(平成30,31年)
本当に質的保証したらどうなるかという……
⑮「国語科内容構成」(令和3~)
「現代詩などについて(吉野弘)」+「様々な小説の捉え方(羅生門)」+「批判的に読むこと」+「生徒の日記へのコメントをつけてみる」
……「教材への〈外部〉的作法――「国語科内容構成」の試みから」(『香川大学国文研究』令4・9)で授業内容について論じています。
⑯「近代小説・批評論」(大学院創発科学研究科)
「近代批評と近代小説の相互関係」(令4~
研究室内の学生諸君が執筆した卒業論文・修士論文
太宰治「清貧譚」論、梅崎春生「無名颱風」論、芥川龍之介「桃太郎」論、坂口安吾「夜長姫と耳男」論、中島敦「下田の女」論、梶井基次郎「Kの昇天――或はKの溺死」論、安部公房『砂の女』論、井伏鱒二作品論、安部公房『壁』論、谷崎潤一郎作品論、太宰治「パンドラの箱」論、国木田独歩「虎狩」論、葉山嘉樹の作品における比喩の機能、黒島傳治の作品における〈男女〉の描かれ方、谷崎潤一郎「秘密」論、夢野久作「あやかしの鼓」論、武者小路実篤「母と子」論、芥川龍之介の作品における〈女性〉の描かれ方、里見弴の作品における〈二重性〉、堀辰雄の作品における〈風景〉の描かれ方、太宰治における女性の物語――「千代女」を起点として――、三島由紀夫「鏡子の家」論、芥川龍之介「魔術」論、太宰治「道化の華」論、菊池寛「海の中にて」論、森鷗外「女がた」論、菊池寛「父帰る」論、安部公房の作品における〈女〉の扱われ方、芥川龍之介「捨児」論、坂口安吾「発掘された美女」論、太宰治「女生徒」論、柳田國男が見た日本、宮澤賢治「ビヂテリアン大祭」論、芥川龍之介「奉教人の死」論
公開講座などを行っております。
①香川大学生涯学習研究センター「公開講座」
・「第一次戦後派文学を読む」(平成23~25年)
「梅崎春生篇」(平成23年)
「埴谷雄高篇」(平成24年)
「埴谷雄高「死霊」篇」(平成25年)
・「戦後文学を読む」(平成27年~)
「森敦「月山」篇」(平成27年)
「学生運動に関連して」(平成28年)
「高橋和巳「邪宗門」篇」(平成29年)
「花田清輝篇」(平成31年)
「花田清輝篇2」(令和3年)
・「戦時下における「近代の超克」論とは何だったか」(令5)
②菊池寛記念館文芸講座
「文学と変身物語」(平成19年)
「近代文学の犬たち」(平成20年)
「死の操演――芥川龍之介の晩年」(平成23年)
「吉川英治を讃える〈方法〉」(平成25年)
「雑誌『動物文学』は戦時下で何をしたか」(平成26年)
「洞窟と虚空――埴谷雄高における神秘的なものについて」(平成27年)
「戦後文学は原子爆弾をどうあつかったか」(平成29年)
「戦後世界と〈歌声〉について」(平成30年)
「〈働き者〉の文学史」(令和3年)
「〈近代を超える〉文学の潮流」(令和4年)
「戦時下の「反近代論」と戦後のエンターテイメント」(令和5年)
③かがわ長寿大学講義
「日本近代文学における”ふるさと”への回帰」(平成22年)
「日本近代文学のロマン主義」(平成23年)
「動物たちとフィクション」(平成24年)
「乱世の「動物文学」」(平成25年)
「不気味なもの――芥川龍之介を中心に」(平成26年)
「罪と罰――戦後文学の戦争責任論をめぐって」(平成27年)
「戦後派文学のなかの宗教的なものについて」(平成28年)
「近代文学の「恋」」(平成29、30年、31年)
「原子爆弾が落ちた後」(令和2年)
④NHK文化センター高松教室
「「君たちはどう生きるか」をどう読むか」(平成30年)……諸事情により急遽中止。
⑤香川大学アドバンストセミナー
「とじこめられて――近代日本の閉鎖空間の文学」(平成26年)
⑥香川大学サテライトセミナー
「四国のプロレタリア文学――壺井栄と黒島傳治を中心に」(平成25、28、29、31年度)
⑦香川大学博物館・ミュージアムレクチャー
「石碑における文学のテーマ」(「第60回ミュージアムレクチャー「拓本で見る讃岐」」、平成29年)
⑧教員免許更新講習
「日本近代文学における「子ども」」(平成21年)
「近代文学における「子どもたち」」(平成22年、31年、令和3年)
「日本の近代批評における「共同性」への視角」(平成23年)
「日本近代文学と「共同性」」(平成25年)
「「動物文学」を分析する」(平成26・27年)
「戦後文学と宗教」(平成28年)
「SF文学のために」(平成30年)
⑨放送大学
「日本近代文学と〈共同性〉」(平成24年)
⑩附属学校等での講演
「『君たちはどう生きるか』の教訓」(平成30年、プラム倶楽部第三回講演会、於香川大学附属高松中学校)
⑪高等学校などでの授業・講座
・香川県高等学校総合文化祭文芸部門講師(令和5年、香川県高等学校文化連盟文芸部門、於ユープラザうだづ)
日本近代文学などの研究をしております。
二言で言うと、「ごめんなさい」、「考え中です」という状況であります。
www.kards.kagawa-u.ac.jp/profile/ja.6df7ffb301ad8fc6edc27b186c88b5bc.html
その他のたくらみ
①国文学研究室平成27年度卒業生・文芸同人誌『薫風』
・『香川大学国文研究』第40号の拙稿(「教育学部における文学運動――近代批評と共同性(4)――」)で四号までについて考察しました。
・五号(平28・3)に、「猫を咥える」を執筆。
②『日本政治の最先端を学問する 中野晃一さん講演会』資料集(平28・4)に、「9月18日、国会前デモ印象記」(平27・9/19筆)が転載されました。
もとは、ここsites.google.com/site/asrbkagawa/9yue18ri-guo-hui-qianrepoto
③『アンドロイドはうどん県の夢を見るか?』(平30・2)に「渡邊ゼミ創世記」を執筆。
④『つながり、変える わたしたちの立憲政治 中野晃一さん講演会』資料集(平29・9→頒布は平30・5)に「玉垣ではなく文章を、名前ではなく説明を」が掲載されました。